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高校理科の科目選択について

 新学年が始まり早くも4カ月が過ぎようとしています。理科の選択科目で悩んでいる高校生のみなさんも多いことでしょう。今回は高校理科の選択について基本的な考え方、理系・文系志望者それぞれの理科選択について書いていきたいと思います。尚、センター試験の理科の選択方法を中心に話を進めていきます。

 

①    科目選択の基本的な考え方

・志望校や志望学科の受験に必要な科目である。

 当然のことですね(笑)。いくつかの大学を受験する可能性のある方は同じ科目で受験できるかどうかも調べておく必要があります。できるだけ少ない科目で受験勉強をするほうが負担も少なくなり効率も上がります。

・学校で履修できる、担当の先生の評判が良い、周りに同じ科目を選択する友人が多い等、学習を進めやすい科目である。

 勉強は自分の力・努力でするもの。とばかり考えていませんか。確かにその通りなのですが、その科目が勉強しやすい環境であるかどうかも大切なことです。周りの環境を上手く活用して取り組んでいきましょう。

・自分が興味を持って取り組める科目である。

 最終的にはこの考え方が大事だと思います。平均点が高い、暗記が少ない、または暗記中心ですぐに点数に結びつきやすい等の理由で選んでも、実際にその科目で合格点を取る実力まで引き上げることができるかどうかが肝心です。受験科目の中で自分に一番合っている科目を選びましょう。

理科や社会は英語や数学と違い、自分の好きな分野で受験できる科目です。折角ですから興味を持って、楽しく勉強できる科目を選びましょう。

 

②    理系志望者の理科選択

・通常「物理」「化学」「生物」「地学」の発展科目から2科目選択(センター試験では2科目200点満点)、または「物理基礎」「化学基礎」「生物基礎」「地学基礎」の基礎科目から2科目+発展科目から1科目選択(こちらもセンター試験では200点満点)

「物理」「化学」が最も選択肢が広がります。医療系、農学、生物系なら「化学」「生物」も良いですね。「物理」「生物」はお互いに関連する分野が少ないのであまりお勧めできません。また、「地学」は受験で選択できない学科もありますので注意が必要です。

満点に近い高得点を狙うならやはり「物理」「化学」の選択が良いと思われます。しかし、どちらもある程度の高得点を取るまではかなりの勉強量は必要です。早い時期からしっかり取り組んでいく必要はあります。それでも、ある程度の実力になれば比較的安定して高得点を取れるのでやりがいのある科目だと思います。

 

③    文系志望者の理科選択

・「物理基礎」「化学基礎」「生物基礎」「地学基礎」の基礎科目から2科目選択(センター試験では2科目100点満点)、または「物理」「化学」「生物」「地学」の発展科目から1科目選択(センター試験では1科目100点満点)

文系なら基本的にどの2科目を選択しても大丈夫ですが、数学が苦手な人は「物理」は避けるべきです。自分で勉強していて楽しい、続けられると思うものを選んでOKです。選択方法は発展科目1科目よりも基礎科目2科目選択の方が基本的な問題が多く出題されるので、こちらが良いでしょう。 全体的に理科が苦手なら「生物基礎」+αが良いのかもしれません。

ただし、センター試験の「生物」「生物基礎」には注意が必要です。単に用語を問うような形式の問題は少なく、選択肢が文章となっていて、その正誤を判定するような形式のものが多いです。したがって、用語の丸暗記だけではほとんど対応できません。グラフや表のデータなどを読み取る考察力・分析力が必要になります。入試形式の問題を早めに取り組んでおくと良いでしょう。

それから、学校で履修できるのなら「地学基礎」はお勧めです。理系志望者には受験校選択が絞られますのであまりお勧めできませんが、文系志望者なら理科はセンター試験だけで良いので「地学基礎」でも大丈夫です。「地学基礎」は「物理基礎」「化学基礎」に比べ暗記は多いですが易しい問題が多く、「生物基礎」ほど読解力を必要としません(笑)。つまり、比較的勉強しやすい、得点しやすい科目と言えます。天体や気象などが好きな方は楽しく学習できると思われます。

 

 以上、簡単にですが高校理科の選択方法、考え方について書いてみました。受験科目選択は失敗できない、したくないと思われますので、早めに準備して受験勉強に取り組みましょう。

公開日:2016/07/12 15:05:42